2013年4月19日金曜日

67.「なぜ、仕事ができる人は残業をしないのか?」 夏川 賀央

「残業したほうがいい」のか、「残業しないほうがいい」のかと考えることがあります。著者はそういう問題ではなく、「自分の仕事」にとって有利なほうを選択すればいいという単純なことと言います。この割り切りは結構スッキリします。

「自分」という会社が「会社」という親会社と強力しながらお客さんとやり取りしているというイメージで仕事を考えるので、上司は「逆らう存在」ではなく「障壁となる存在」だから、どうクリアすればよいかを考えるのが解決法です。

そして、上司からの仕事は「はい、すぐやるようにします」と返事しながら、それは無視して急ぎの仕事に専念するというのは実務的な方法です。

「勉強家」というのは単に結果論であり、根本は「あらゆることを知りたがる」という好奇心との指摘は納得できます。残業しないで帰っても、その後に興味あることを勉強して仕事に活かせば、そちらの方が仕事が上手く行きます。

そして、勉強=好奇心のテーマが「自分の仕事をもっと良くする方法」であれば、更に効率が上がるでしょう。

2013年4月17日水曜日

66.「勉強上手」 成毛 眞

資格の勉強、英会話、セミナーは興味がなければ必要ない。映画が好きならとにかく映画を見ればいいし、音楽好きならずっと聞いていても演奏してもいい。とにかく自分の好きなこと、得意なことをやれば努力は必要ないとのことです。まったくその通りです。

もはや資格に市場価値などなく、特にIT関係の資格などは下請けの下請けのように下に行くにつれ必須になる。だからIT関係の資格を片っ端から受ける人を自ら下に行くようなものという指摘は、著者がマイクロソフトの社長だったゆえに恐ろしいです。

さらに、ビジネス書を読み、成功者の話を聞き、スクールや通信教育を利用して大成功した人などいないと断言します。ビジネス書が必要なのはコンサルタントや評論家だけだそうです。

では、著者が勧める勉強法は何かというと、多読と芸術鑑賞です。

多読は、受験勉強ではないのだから本の内容を覚える必要などありません。忘れるのであればその程度の本だったのだから忘れて良いそうです。

芸術は言語を超えて世界中で普遍だからエリート必須の教養です。ただし、芸術を理解するためには事前の学習は欠かせません。

勉強に関する通説を真っ向から否定し、本当の勉強とは何かを教えてくれる本です。

2013年4月15日月曜日

65.「ビジネスで失敗する人の10の法則 」 ドナルド・R・キーオ

著者はコカ・コーラ社の社長として12年間同社を経営していました。本書は非常に奥深く、味わい深い本です。小手先の経営戦略ではなく、経営哲学を語っています。

「提供した情報がわずか5種類のときより、40種類のときの方が、予想成績が悪かった。じつにさまざまな状況で情報が少ない方がよいというのは、事実だ。」

通常の概念を覆す言葉です。ともすればたくさんの情報を集めることに注力し決断を下すのが遅くなりがちですが、情報収集よりも少ない情報で考えることの重要性を語っています。

「わたしは、マーケティングと経営に関する研究には、極端に警戒するようになっている。もちろん、研究にはそれなりの価値あるのだが、不適切な変数を計測していることが多いし、計測した結果を評価しているのが不適切な人であることが多いと確信しているからだ。」

マーケティングと経営に関する研究を盲信してしまいがちですが、権威の割には実体に即していないようです。鵜呑みにせず、追いかけ過ぎないように自戒すべきと思いました。

著者は、成功の法則を上げることは難しいが、失敗の法則なら上げられるとして本書を書きました。誠実な告白であり、信頼おける内容と感じます。


2013年4月12日金曜日

64.「1日1分、30日で人生が変わる「話し方」「聴き方」の法則」 下平 久美子

タイトルの「1日1分」は、「他人のいいところ」を見つける訓練です。
これは、「自分のいいところ」をほめるための下準備です。

この訓練をしながら、一日の終わりに自分がやったことをほめてねぎらいます。
「自分だってやればできるな」「自分は仕事をこなすのが速くなってきた」など、口に出したり、書き出したりしていきます。

自分に自信が持てなくて鬱々としている人も毎日これを繰り返せば、自信を持つところまで行くかは分かりませんが、自分を責めることは少なくなるのではないでしょうか。

また、「すみません」を「ありがとう」に言い換えることも勧めています。
「悪いけどあの仕事、お願いできなくなっちゃったよ」
「そうですか・・・残念です。」だけでなく、
「ご検討いただき、ありがとうございました。」
と付け加えるそうです。
そうすることで確かに、多少の恨みがましい気持ちから感謝の気持ちへ切り替わり、その後の関係もうまくいきそうです。

2013年4月10日水曜日

63.「会社脳の鍛え方 あなたがしていい失敗、してはいけない失敗」 小山 昇

若手社員に向けた上司からの教訓のような本です。とても良いことが書かれており、これを実践したら立派なビジネスパーソンになれると思います。

ただ、これを実践できる人はかなり素直な人かな。基本的にすべての出来事は自分の責任であるかのような書きっぷりなので、それに疑問を持ってしまうような人には向かないかもしれません。

また、素直にこの考え方を受け入れても、素直な性格ゆえに自責によって自分が潰れてしまうかもしれません。

素直で問題が起きてもいいように転化して考えられる芯が強い人には、とても役立つ本だと思います。

2013年4月8日月曜日

62.「仕事の「5力」」 白潟 敏朗

仕事で役立つ習慣が覚えやすくまとめられています。

「あいのソナタ」
1.うなんだ
2.るほど
3.しかに

これを使うと会話がスムーズに進みそうです。

「論理的思考向上の3ステップ」
1.なぜグセをつける
2.紙に書く
3.人に説明し、意見交換する

単純ですが効果があると思います。紙に書くためのテーマをなぜグセでいつも探しながら、書いた内容を他人に話し手ブラッシュアップする。この習慣で物事を筋道立てて話せるように成ると思います。

「もじ50」
「短く文章を区切る」というクセ付けのためにも、一文は50文字以下にするというのも単純ですが、文章を読みやすくすると思います。

仕事をシンプルかつ効率的にするアイデアが満載です。

2013年4月5日金曜日

61.「心に灯をともす」 福島正伸


依存型人間ではなく、自立型人間になろうという本です。

相手に期待せずに自分自身に期待するというのが前提です。相手に期待すると思い通りにならず不満となるから。

そして、仕事が辛く思えるときには、夢を持つこと。「家族のために働く」という夢があれば働けることがとても有り難いことになります。

それでも辛いときにはどうするか。それは、「課題がたくさんあるのは、夢に近づいている証拠」と考えることだそうです。確かに前向きになれますね。

夢を持つことが自立型人間への第一歩ですが、夢を叶えるためには多くの難題が現れます。しかし、夢が叶った瞬間が幸せなのではなく、「夢を叶えるまでが幸せ」との考えには同感です。


2013年4月3日水曜日

60.「あなたが上司から求められているシンプルな50のこと」 濱田 秀彦

若手のビジネスパーソンにはとても参考になる本です。

意見の始まりに「私は」をつけるとメッセージが力強くなる。
「一言で言うと」を口癖にするとまとめる能力が高まる。
「結論から申しますと」と話し始めるだけで上司は満足する。
「でも」から話し出すのを「では」に変える。

これだけでも上司から好かれるでしょう。

さらに、
人の仕事を手伝うことで全体を見る目を養う。
「私は◯◯屋です」と言える専門分野を作る。

これによって、今度は企業に依存しなくていい自分を作れます。そうなると、企業に残っても、独立しても成功できる基礎が作れると思います。

2013年4月1日月曜日

59.「結果がついてくる人の法則58」 中谷 彰宏

「そんなために私は大学を出たんじゃない」
「そんなために私は留学したんじゃない」
「そんなために私は資格を取ったんじゃない」
と文句を言っている人は間もなくクビになり、そんなことはしなくて良くなります。

ブラック・ジョークのようですが、一つの真実だと思います。

単純作業ばかりで、創造的な仕事ができないと不満に思う人には、「仕事とは単純作業をどれだけ速くできるかの戦いなので、もっと速くできないかということを常に考えればいい」という話は納得できないかもしれません。

しかし、これも真実だと思います。早く終わってしまえば、空いた時間で自分のやりたい創造的な仕事ができるし、上司から他の仕事を任されるかもしれないからです。

結果を出す人の共通点は、2次会に参加しないことというのもよく分かります。私もこれをルールにしています。2次会へいってもあまり食べれないし飲めないうえに、酔っ払って何を話したか忘れてしまいます。それどころか暴言をはいて信頼を失うこともあります。

それならば、1次会で上がって体を休めたり、本を読んだりした方が有効です。
中々示唆に富んだ本で、使える法則が沢山あります。