2014年4月8日火曜日

308.「創造のちから―「不思議な企業」林原の発想」 牧野 昇

林原は、大企業ができないものを創りだすということに特化し、量産や全国販売などは、大企業に任せて共存共栄を図っています。量産、販売体制を整備することは、そのまま企業規模の拡大を意味します。

大勢の技術者を雇うことはできるようになりますが彼らのエネルギーの大半は、消費者からのクレーム対応等、目の前のことに向けられてしまいます。

また、工場ラインの莫大な設備投資等のコストなど、会社が大きくなればなるほど、それを維持していくための経営も大変な労力を要することになるのです。
そのために、林原は研究開発に特化したマネジメントに専心し、得意なことは得意なところに任せています。

林原社長の
「会社のなかでうまく人と接していくためには、仕事のこと以外はお互いに立ち入らないようにすることを心がけるかとが重要なのです。」
と言います。
それは、
「お互いに共通点だけ接して、他のことに立ち入らないようにすれば、たいていのトラブルは回避できます。」
という処世術です。確かにその通りだと思いました。