2017年5月31日水曜日

1164.「余命三年時事日記―共謀罪と日韓断交」 余命プロジェクトチーム

在日韓国人の反日活動はあまり注目されていませんが、本書で明かされている内容は本当に酷いです。

本書で明かされる彼らの謀略の歴史は、次のとおりです。

ー終戦直後から1950年代くらいまでは「戦勝国民」を自称して、暴力を用いて土地や金を奪ったり、自治体の職員を集団暴行するなどして生活保護や税金免除などを要求。
ーその後は「強制連行の被害者」を自称して、「差別」と叫んで職員を吊し上げたり、暴力的な脅しなどを用いて様々な在日特権を要求。
ーそして現在は「ヘイトスピーチの被害者」であると自称して、やはり様々な権利要求を続けている。

大東亜戦争後に韓国から引き上げた女性の多くが強姦され妊娠していたために、帰国先の福岡には中絶させる施設が設けられていたそうです。
そして、駅前にパチンコ屋が多いのは終戦後に不法占拠されそのまま居座られてしまったためとのことです。

地政学的に朝鮮半島が中国やロシアに占領されても危機の度合いが変わらない現在では、国内の在日韓国人は韓国に帰国か日本に帰化して、最悪の場合、韓国との国交を断絶しても仕方がないように思いました。

2017年5月30日火曜日

1163.「日米対等 トランプで変わる日本の国防・外交・経済」 藤井 厳喜

アメリカはトランプノミクスで経済が良くなるというのが著者の見立てです。

トランプノミクスはレーガノミクスの焼き直しで、基本的にはケインズ経済政策です。政府の財政赤字は拡大しますが、雇用と景気は改善します。

それを実行するためには、ウォール街(新自由主義、グローバリズム)と、どうやって手を握るかが重要です。

そして、トランプノミクスが上手く行ったとしても、ドル高を誘引してしまうと、景気にブレーキがかかります。レーガンの時は、プラザ合意でドルを引き下げましたが、現代ではそういう手は打てないのでどう通貨価値をコントロールするのか。

日本については、アメリカ軍は極東から撤退しないものの、人員は大幅に削減してくるので、これにどう対処するかが問題です。著者の提案では軍事費を国連の決め事でもあるGDPの2%まで引き上げ、アメリカの最新兵器を購入すればアメリカの貿易赤字が縮小し、日本の国防力も強化されるとのことです。

まさに一挙両得の提案で、この案が日本政府に実行されることを期待します。



2017年5月29日月曜日

1162.「ぼくらの仮説が世界をつくる」 佐渡島 庸平

本書を出版した当時、起業3年目の著者が書いたビジネスモデルを語る本です。

著者は「ドラゴン桜」や「宇宙兄弟」などのヒットマンガの編集者として出版社に勤務した後に独立しました。

ビジネスは「仮説⇒検証」という流れが大事だけれども、多くの人は、「情報⇒仮説」となってしまうため、発想が凡庸になってしまうようです。

金融業の利益率が高いのは、お金が商品というビジネスモデルだからという指摘にはハッとさせられました。間接費が少なくて済むから利益が大きくなる反面、失敗するとお金自体を失うビジネスモデルは、傍から見るほど楽なビジネスではないようです。

2017年5月18日木曜日

1161.「好きなようにしてください―――たった一つの「仕事」の原則」 楠木 建

ニュースアプリ「NewsPicks」に寄せららたキャリア相談に対する著者の回答からなります。

基本は、「好きなようにしてください。」
その後に著者なりの勝手な意見が展開されます。

「好きなようにしてください。」と言われるのが分かっているのに、相談者が質問してくるのが面白いです。

著者から「こうすべきだ」と言われず、「勝手にしろ」と言われたうえで聞く、経営学をバックボーンとし、経営者に幅広い人脈をもつ著者の気ままな意見を求めているのだと思います。

その意見も適当ではなく、的を得ており、結構参考になるものです。

2017年5月17日水曜日

1160.「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?」 ジョン・ムーア

非常に高いブランド価値を持ち、ブランド・ロイヤルティも高いスターバックス。

しかし、そのブランドはブランドマーケティングによってもたらされたものではなく、スターバックスの実際の店舗によってもたらされた「スターバックスエクスペリエンス」によるものです。

お金をかけた広告ではなく、おいしいコーヒーを快適な場所で気持ちよく味わうことをつきつめた姿勢が口コミで伝わったということです。

宣伝よりも、まずは品質ということが分かりました。

2017年5月16日火曜日

1159.「闘う君の唄を」 中山七里

中山七里さんの作品にでありながら、保育園の先生の成長の話なので違和感を感じながら読み始めました。

いつもの陰惨な殺人事件でなく、モンスターペアレントを闘う社会的なテーマで、いつもと違うのですが、これはこれで面白いと感じていました。

ところが、後半から雲行きが怪しくなり、15年前の連続幼女殺人事件が蒸し返されます。

そして、次々と意外な事実が明らかになり、予想外の結末に・・・

外さない著者の期待通りの作品です。

2017年5月15日月曜日

1158.「ワインガールズ」 松山三四六

出来事が都合良く起こり過ぎ、伏線への繋ぎが強引で、登場人物のキャラクターも素直すぎます。文章の粗さを感じました。ただ、話の骨子はきちんとしているため、楽しく読めます。

長野県の塩尻にある、日本で唯一ワイン造りを学べる塩尻志学館高校がモデルになっています。

元々は荒れ地で土壌も悪かった桔梗ヶ原を先人が切り開いて肥沃な土地に変えましたが、大東亜戦争によりワインが戦略物資となったため、多くの人が翻弄されてしまいました。

先人の意思を次ぐ人々がワイン造りを繋げ、高校生たちがワインへの夢を叶えた姿に心打たれました。

2017年5月12日金曜日

1157.「真昼の悪魔 」 遠藤 周作

2017年に放送されたドラマの原作です。ドラマでは初めから犯人が分かっていますが、小説では犯人が4人の女医の誰なのか、最後まで分からないつくリになっています。こちらの方が面白いです。

悪魔とは何かの一面を語ろうとするテーマです。悪魔はおどろおどろしい姿をしているのではなく、ごく普通の人間の心の空白に忍び込んでいます。それを何にも心を動かさない女医が、入院患者に対してノイローゼに追い込んだり、殺害の味を覚えさせたり、投薬のすり替えをしたりして、虚しさが埋まるのかを試していきます。

古い作品ですが、サイコパスという言葉が知られる前に女医の行動を通してサイコパスという症状を提起した問題作だと思いました。

2017年5月11日木曜日

1156.「モテるメール術」 白鳥 マキ

「冷えた夫婦関係さえもうまくいくようになって、結果的にセックスレスも回避できます!」
「”メールの文章力が上がるとセックスもよくなる”という声をたくさんいただきました。」
という、恐るべき効果を誇る本です。

内容は、メールの書き方というより、ラインのコメント内容の話です。
メールの書式の話はありません。

ラインで女性にどのようなコメントを返すとデートすることができるかというのがメインテーマです。

本書が言うように、「恋愛を好転させる手引書」としてカバンに入れておいて、都度都度検索するといいかもしれません。


2017年5月10日水曜日

1155.「生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの」 伊賀 泰代

またもやのマッキンゼー本です。しかも著者は出版の5年も前に退社しており、退社時はコンサルタントではなく人事のマネジャーでした。これで「マッキンゼー」を売り物にするのはどうかと思いますね。

マッキンゼーが世界で一番素晴らしい会社のような書きっぷりですが本当でしょうか。
そうだとしても、著者は5年でコンサルを止めており、その後の12年は人事でしたが生産性を語れる立場にあるのでしょうか。
マッキンゼーはアウトプット÷インプットの生産性は高いかもしれませんが、クライアント側のプロフィット÷マッキンゼーのアウトプットのコストパフォマンスはどうなのでしょうか。

内容はステレオタイプの日本のホワイトカラーの生産性低い論です。さすがに製造現場は否定していません。分からないのかもしれません。さらには地方の漁業や農業の生産性まで批判しています。こういう産業は高齢化と人手不足解決のための生産性向上は不可欠ですが、生産量を増やすという意味であればデフレの現状ではおかしな主張だと感じました。

コンサルタント経験者らしく、漠然とした不安感をうまくかきたてており、何だかすごいなという印象を与え、「マッキンゼー」のタイトルにより注目度と神秘性が付与されているのでよく売れているのでしょう。

ただ、これを読んだからといって読者の生産性が上がるかは疑問です。

2017年5月9日火曜日

1154.「インビジブル・インフルエンス 決断させる力」 ジョーナ・バーガー

人が知らないうちに受けている見えない社会的影響力を解き明かす本です。

たとえば、交渉の場において相手の真似をするとどうなるのか。それに理由はあるのか。
商品にブランド名をつけるとき、目立つようにつけるべきか、目立たないようにつけるべきか、
努力を続けるためにはどうしたら良いのか、など興味深い実験によって検証されています。

台風の名前と子供の名前の関連性など、全く意識しないうちに影響を受けることに驚きました。

社会的影響は、工夫することで日常にも活かせると思いました。



2017年5月8日月曜日

1153.「怒っていい! ? 〈誰にも嫌われない〉〈相手を傷つけない〉怒り方」 矢野 惣一

怒りは自らを滅ぼすといって、怒ることは良くないことと思われています。
書籍でも怒らない方法の本が沢山あります。

本書はその反対の怒ることのススメです。

本書の例で、怒らないことで後輩から舐められたケースや、怒らないと侮られて真っ先にリストラの対象にされたケースが紹介されています。これって真実だと思います。リストラでもゴネて裁判沙汰にする人より、黙って泣き寝入るする人が選ばれると感じます。

怒りには4つの役割があるそうです。
1.怒りで威嚇することで、無用な争いを避けることができる。
2.怒りで攻撃することで、相手に再び攻撃されないようにする。
3.怒って怖がらせることで相手をコントロールする。
4.怒ることで悲しみを感じないですむ。

怒りを引きずると健康に悪そうですが、怒りをうまくコントロールできれば気分もスッキリし、人間関係にも有効に働きそうです。

2017年5月2日火曜日

1152.「エクサスケールの少女」 さかき漣

現在、話題となっている「エクサスケールの衝撃」により、日本が抱えている問題を解決し、日本の繁栄を築いていくという近未来小説です。

テーマとしては、タイムリーですね。

ただ、登場人物の変わった名前、話の流れを切ってしまう唐突な内容、ストーリーの本筋に直接関連のない政治的な会話、著者の思い込みに過ぎない万葉集の話など、読み手の思考が分断されます。

そして、プログラムコードはどうやって書き換えられたのか、なぜ妹は不老不死だったのか等、疑問の風呂敷を広げるだけ広げて、回収せずに終わります。

何度も読むことを止めようと思いながら苦労して読み終えました。読み終えるのに努力がいる作品です。

2017年5月1日月曜日

1151.「水鏡推理6 クロノスタシス」 松岡 圭祐

今回のテーマは過労死という今注目されているテーマです。

霞が関では結構な数の方が過労死しているようです。今の日本では、企業は仕事が増えても人は増やさず、人が減っても人を増やさずで、足りない人手は非正規雇用でその場をしのぎます。

正規社員を増やせば消費も増えて、経済的な安心感で子供も増えて更に消費が増えると思うのですが・・・
人手が足りないところは人でなく、機械、IT、AIなどを活用すれば、非難されている生産性も上がります。

瑞希は「過労死マーカー」の調査を命じられますが、本来の調査とは異なる事件に巻き込まれていきます。しかし、努力が空回りし全然成果があがりません。読んでいてもどかしい限りです。

それがあることをキッカケにドミノ倒しのように疑惑が次々に解決していきます。

さらに最後のどんでん返し。全く予想できない展開でした。著者の心理学の知識も存分に活かされています。最後まで気が抜けない傑作です。