2018年4月2日月曜日

1200.「SHOE DOG(シュードッグ」フィル・ナイト、 大田黒 奉之

ナイキ創業者であるフィル・ナイトによるナイキの起業から株式公開までの物語。

この本を読む前の私の認識では、ナイキ創業者はオニツカで働いていて、そこで学んだノウハウでナイキを創って順風満帆に成功したというものでした。その理解は間違っていました。

お金も人脈もない、ただ靴が好きなだけの若者がオニツカのシューズに惚れ込み、ハッタリだけでアメリカ西部の販売権を獲得しました。

オニツカの靴はヒットし、売上はどんどん伸びるのですが、売上金額を次の仕入れに回し、オニツカが配送遅延を起こすので、資金繰りはいつも火の車。

そして、何度も倒産の危機を乗り越えながらも売上高がかなり大きくなると、オニツカはナイトの会社「ブルー・リボン」を買収使用とします。

この買収に対抗するため、大学生にわずか35ドルで作らせた「スウッシュマーク」と、第一号社員が閃いたがナイトに気に入らなかった「nike」といるトレードマークを付けて靴を自社ブランドの靴を売り出したのが伝説の始まりです。

ブルー・リボンは、どんどん売上を上げていくのですが、メインバンクのバンク・オブ・カリフォルニアが融資をしてくれません。そんなときにナイトに手を差し伸べたのが、日商岩井だったことを知り驚きました。

まさに波乱万丈の冒険小説を読んでいるような感覚でした。お金がなくても自分がやりたい仕事を一心不乱にやっていけば、道が開けていくのだなと勇気づけられました。